
子供というのは、時々とんでもない悪戯をやらかして大人を困らせてくれたりします。
でも、そうした子供の悪戯には悪意は込められていなくて、動機の多くは純粋な好奇心からだったり冒険心からだったりします。そして、時々は深い深い愛情からだったり…。
これからご紹介するのは、とある女の子の悪戯に込められた愛情のお話です。短いお話ですが、女の子の健気な気持ちにホロリとします。
嫁が長女をこっぴどく叱っている。
私「キョーコがなにかしたのか?」。
嫁「私のクルマを釘みたいなもんでひっかいとるとよ!」。
私「なんでそんなことしたん?」と聞くが長女は答えない。気になってクルマを確認しに行った。
懐中電灯に照らされて浮かび上がったそれを見て言葉が詰まった。
覚えたばかりのひらがなで
『おかさん そだてくえて あいがとお いつもくるまにきおつけて』
と書いてある。自宅付近で死亡事故が続き、子供にも注意していた頃である。もちろんその‘落書き’を私は今も消していない。
幼い女の子の健気な愛情に感動して泣いてしまいました。きっと事故の話とかを聞かされて、大好きなお母さんのことが心配になったんでしょうね。
「もちろんその‘落書き’を私は今も消していない。」
うんうん、お父さんの気持ちよくわかります。そりゃ消せないですよね…。