
アメリカのABCが2008年から放送している「What Would You Do?(あなたならどうする?)」というテレビ番組をご存知でしょうか?
同番組は、役者さんを使って様々なシチュエーションを作り出し、それを見た周りの人々がどう行動するのかを隠しカメラで撮影する社会実験番組です。今回はその番組の動画をご紹介したいと思います。
舞台は米ニュージャージー州の小さな薬局。そこに糖尿病を抱えたおばあちゃんが、処方箋を持って薬を買いにやってきました。
ところが、薬の代金として請求された140ドルは、今月支給された年金がもう20ドルしか残っていないおばあちゃんに払える金額ではありません。
生きていくために必要な薬の代金を支払うことができず、途方に暮れるおばあちゃん。さて、その姿を目の当たりにした周りの人々は、一体どんな行動を取るのでしょうか?
おばあちゃんを助けようとする人々の姿を見て、感動のあまり泣いてしまいました。皆さん温かいですね。



後から出てきた若い女性に対する反応はおばあちゃんの時に比べると冷たかったですが、心理学教授さんがおっしゃっていたように、後半の女性には選択肢がありそうに見えるので、周りの反応が冷たいのも仕方がないのかもしれません。
この番組(他の回も含めて)を見ていると、人々の救いの手はいつも「より弱い立場の人」に対して多く差し伸べられることに気づかされます。例えばそれは、若い人よりもお年寄りに、男性よりも女性にといった具合です。
世の中には、より弱い立場の人が悪意の対象となる事例が多く見られます。もしかしたら、これは人間の持つひとつの性質なのかもしれません。
しかしそれとは反対に、より弱い立場の人を見ると助けずにはいられない性質というのも、人間はちゃんと持っているのだと思います。
このアンビバレントな性質の狭間で、人は果たしてどちらの性質に心を委ねるのか。きっと神様や仏様は、それを見ているのでしょうね。