
のぶみさんという超人気絵本作家が手がけた『ママがおばけになっちゃった!』という創作絵本をご存知でしょうか? 講談社から出版されたこの作品は、突然母親が交通事故で亡くなってしまうという衝撃的な内容でありながら異例の大ヒットとなりました。
このページでは、同作品の”読み聞かせ動画”をご紹介したいと思います。秀逸な台詞回しのおかげで笑いと感動のバランスが取れており、絵本でありながら大人の鑑賞に耐えうる作品ですので、ぜひご覧になってみてください。
公式【絵本読み聞かせ】ママがおばけになっちゃった!/のぶみ【続編も好評発売中!】(講談社の創作絵本)
正直、絵本でこんなに感動させられるとは思いませんでした。僕は、「しんかんせんが すきな かんたろうが すきよ。ともだちに やさしく できる かんたろうが すきよ。」のくだりから号泣してしまいました。




この親子の別れのシーンは本当に切ないですよね。この後の、かんたろうくんがママのパンツを履いて眠っているラストも、切なくていじらしくて胸を掻きむしられるようでした。


このように大人でも泣いてしまう内容ですので、子供向けの絵本で「母親の死」をテーマにするのはかなり勇気のいることだったんじゃないかと思います。しかし、作者であるのぶみさん自身はこのことに対して「躊躇はありませんでしたね。」とおっしゃっています。
また、内容が内容だけに「母親を亡くしている子にとってこの内容はツラいんじゃないですか?」といったご意見も寄せられるそうなんですが、実際には「お母さんがおばけになって見てくれているかもしれない。よかったです」といった好意的な感想の方が多いのだそうです。
好意的な感想が多いということを知ったときには、「なるほど、そういう受け止め方もあるのか」とハッとさせられました。こういうのって、実際に母親を亡くしてる子供にしかわからない感性なのかもしれませんね。
ネット上には、絵本を読んだ子供が母親の死を連想してしまうことに対して否定的な意見もありますが、実際にお母さんを亡くしてしまった子供たちがこの絵本で癒されたとするならば、それは素敵なことなんじゃないかなと思いました。